「まだことばが出ない」「同じ年ごろの子より話すことばが少ないかも」と感じると、心配になりますよね。ことばの発達を見るときは、話すことばの数だけでなく、視線や身ぶり、指さし、相手とのやりとりにも目を向けることが手がかりになります。家庭でできる関わり方と、相談を考えるときのポイントを紹介します。
この記事でわかること
ことばが出る時期が気になるときは、話すことばの数だけでなく、話す前のサインにも目を向けてみましょう。この記事では、視線や身ぶりなどのコミュニケーションと、家庭でできる関わり方を紹介します。
- 話す前にも、伝えようとする姿が見られる
- 共同注意と指さしは、ことばの発達と関連している
- 家庭では「教える」より、子どもの発信に応じてみる
01話す前にも、伝えようとする姿が見られる
子どもはことばを話す前から、視線を向ける、声を出す、笑顔を返す、身ぶりを使う、大人の反応を待つなど、さまざまな方法で人と関わります。こうした姿は、子どもが何に関心を持ち、相手とどのようにやりとりしているかを知る手がかりになります。ただし、すべての子どもが同じ形でサインを見せるわけではないため、一つの行動だけで発達を判断しないことが大切です。
02共同注意と指さしは、ことばの発達と関連している
共同注意とは、子どもと大人が同じものを見たり、同じことに関心を向けたりすることです。たとえば、子どもが犬を指さしたときに、大人も犬を見て「わんわんだね」と応じる場面です。Steffenら(2024)の研究をまとめた分析では、こうした「一緒に注目すること」と、ことばの発達との関係が調べられています。Kirkら(2022)の分析では、乳児の指さしも、その後のことばの発達と関連していました。これらの研究は、共同注意や指さしがことばの発達と関係することを示していますが、指さしをすれば必ず話せるようになる、という意味ではありません。
03家庭では「教える」より、子どもの発信に応じてみる
子どもが何かを見ていたら、大人も一緒に見て「わんわんだね」と短くことばを添える。指さしたら「見つけたね」と返す。声を出したら、まねしたり、返事をしたりする。子どもの興味に大人が気づいて応じることで、やりとりを楽しむ機会が生まれます。うまく反応してもらおうと頑張りすぎず、親子で楽しめる小さなやりとりから始めましょう。
04気になることが続くときは、早めに相談してよい
ことばの発達は、話すことばの数だけで判断できるものではありません。理解の様子、身ぶり、やりとり、聞こえ、生活の中で困っていることなども含めて考えます。気になる状態が続くときや、家庭での関わり方に迷うときは、自治体の相談窓口、健診、言語聴覚士などの専門家に相談してみましょう。相談は診断を決める場だけではなく、子どもの今の姿を整理し、家庭でできる工夫を考える機会にもなります。
まとめ
ことばが出る前にも、子どもは視線や身ぶり、指さしなどで人と関わっています。子どもの発信に気づいて応じることを大切にしながら、気がかりが続くときは相談先につなげていきましょう。
- ことばが出る前にも、視線・身ぶり・指さしなどのサインがある
- 子どもと同じものに注目し、その発信に応じることが関わりの一歩になる
- 気がかりが続くときは、一人で抱えず相談してよい






